月島慕情
浅田 次郎 / 本
月島慕情ダウンロード - 浅田 次郎による月島慕情は文藝春秋 (2007/3/27)によって公開されました。 これには296ページページが含まれており、本というジャンルに分類されています。 この本は読者からの反応が良く、38人の読者から4.7の評価を受けています。 今すぐ登録して、無料でダウンロードできる何千もの本にアクセスしてください。 登録は無料でした。 サブスクリプションはいつでもキャンセルできます。
月島慕情 の詳細
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月島慕情ダウンロード - 内容紹介 三十を過ぎた吉原の女郎・ミノにふってわいた“幸運”。自分にふさわしい幸せを見つけた彼女の人生の選択とは? “感動無限大”短篇集
カテゴリー: 本
月島慕情を読んだ後、読者のコメントの下に見つけるでしょう。 参考までにご検討ください。
内容に触れます。白紙で読みたい方は読まないでください。過酷な生活を続ける花魁が、その過酷な生活から抜け出して、今正に幸福を掴もうとしています。しかし、やがてその幸福が他人の不幸を下敷きに成り立つことを知ります。「ありがとね、時さん。あたし、あんたのおかげで、やっとこさ人間になれたよ。豚でも狐でもない人間になることができた。」人としての矜持のために自らの幸福を捨てる花魁ミノが、悲しく切ないのが「月島慕情」。別れた酒乱の夫が死に、新しい生活の中で過去を全て忘れ去ろうとしてきた元妻のもとに、20年ぶりにお骨を拾って欲しいと遺族からの申し出があります。行くかどうか迷いながらも「供物」にワインを用意して持っていきます。それが「供物」として相応しいかどうかもわからないまま‥‥。「俺も女房も、ワインしか飲まねえんだ。《略》そんなこと、知ってるわけねえのに。ごちそうさん。いただいときます。」と話す男。「知ってるわけねえのに。」の意味することとは‥‥。雪深い中、身分の全く異なる上官の三田村陸将が泥酔し、私のもとに「鰻」を持って訪ねて来ます。食べられないから、食えと言います。やがてその上官は、鰻が食べられない理由を語り出します。「雪鰻」。北海道出身でゴキブリを見たことがない大学生の青年は、まるで甲虫の様に何気なくそれを飼い始めます。それをなぜ都会の人が嫌うのかも理解できないまま様々な出来事が訪れます。「インセクト」。親代わりに育ててくれた92歳の祖母の通夜には、なぞのサラリーマン、シスターや暴走族まで様々な人達が突然現れて涙を流して帰っていきます。まるで他人のために生きたかの様な祖母の生きざまを知る孫の女医。彼女のために祖母が最後に残したものとは‥‥。目が不自由なことから、恋人と別れることになる女。山奥の温泉場でマッサージの仕事を続けて数十年。恋人との「めぐりあい」を夢見続けることで生きています。そこに突然現れたなぞの男は、誰なのでしょうか…。元銀行マンの運転手が見た食品会社の社長。馬主でもある社長の馬の名は「シューシャインボーイ」。ガード下の靴磨き職人との関係。社長の秘密とは。いつも思うのですが、浅田次郎という作家は、どんな人物でもまるで過去がその人であったかの様に思いを想像し、表現することができる作家です。今回も、女郎になり、妻になり、軍人になり、学生になり、女医になり、銀行あがりの運転手になります。上に紹介した様に7つの話からなる短編集です。この本に瑕瑾があるとすれば、話が出来過ぎのところです。時にそれが、話にのめり込むことを阻害します。私には「お香番(この本では『冬の星座』)」「シューシャインボーイ」の2話がもう一つ入り込めませんでした。「月島慕情」、「めぐりあい」、「雪鰻」は、読んだ後に気持ちで昂って寝られなくなりますよ。最高の出来です。「供物」、「インセクト」、「雪鰻」も出色の出来です。やはり浅田次郎さんは並の小説家ではありません。浅田ファンなら絶対に読んで損のない短編集ですが、2作がもう一つなので☆☆☆☆かな。
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